これは今回ストリップスの為に作ってもらった
“木”のメガネです。
まず自分の周りで掛けてる人は皆無。 以前、レシスのブログでも書きましたが、パッと見ではわからない奥深さ、魅力が楽しい。そして、木だからこそできる技、木の中でも希少価値、自然事の面白さが最高です。 |
せっかく今を生きているわけで、ヴィンテージ以外の選択肢も欲しいなとずっとメガネを探していました。
そこで浮かんだのが、去年、一昨年と訪れた鳥取で見た迫力のある木々達でした。中でも衝撃を受けたのが絶対的な立ち位置である”黒柿”です。
調べると木製メガネの市場は大きくありませんが、その黒柿を使って一際異彩を放っている63mokkoというブランドに出会いました。
デザイナーである神田武蔵さんは木製メガネ専門のビスポークをされている方で、様々な種類の木を扱い、技法で魅せ、スタンダードからアート作品のようなメガネまで製作されているアーティストさんです。
例えば、これは
木のフレームに錆塗りがされています。表面はザラっとした質感。 |
これはテンプルが竹。竹が美しく活きてる。 |
など、どれも素晴らしいものばかり。
そして、その作品の中でも一番驚いた仕様を今回ストリップスの別注でお願いできました。
一見わからないです。
これは、黒柿のフレームに線を書いてるのではなく、一度木をバラバラに切断して間に白い紙を挟んで、それをまた接着させて柄を作っています。最初聞いた時は一瞬、理解できなかった。そんな事できるのかと。いや、その前にやろうと思わない。しかもこの工程だけで2週間以上かかるみたいです。
ランダムに切断され、また接着されたフレーム。 白い線は画用紙が挟まれています。常人の仕業ではない。 |
ただ、一見パッとではわからない感じがレシスのカシミヤの時もそうでしたが、ほんと最高です。黒柿にこの技法を使う。これ以上はもう無いんじゃないでしょうか。
あと、普通に黒柿と呼んでますが、今回のフレームである黒柿についても。
黒柿は木の中でもかなり希少であり、超が付く高級品です。というのも、約100年以上生きた”柿の木”の内、1万本に1本くらいの確率で木の幹が突然変異を起こし幹の1部が黒くなる。この部分を”黒柿”と言います。さらに”真黒”といい真っ黒な部分だけを言います。今回のメガネはその”真黒”を使用して作られています。偶然に偶然が重なり、自然現象だけで完成する天然の黒フレームなのです。
それを、切断して紙を挟んでまた接着して柄を作っている作品ですから、もう意味わかんないです。
フレームの形もサンプルに起こしてもらいながら、いろいろ繰り返しこの形に決めました。これが半年近く掛かりました。もっと派手に飛ばしても良かったのですが、空気のように毎日使えるメガネにしたかった。木ってそんな存在にも思えまして。といってもインパクトはちゃんとあります。しかし、邪魔しないバランス。細かい仕様は慣れ親しんだヴィンテージをベースにオリジナルで作って頂きました。
そして、やっぱりストリップスというお店自体もそうですが、私自身、組み合わせ、掛け合わせが大好きで、それでこそ無限に広がると思っていてます。
このメガネを掛け合わせる事で、もしかしたら世界で自分だけの組み合わせができる楽しみがあります。そして、先程にも言いましたが、一見気づかれない。その感じも気分で今回の大好きなポイントです。ウェルズボナに、リーバイスのデニムジャケットに、レスレストンに”木”のメガネ。新しい発見だと思う。自分だけの掛け合わせを楽しみたい。
長くなりましが、メガネはオーダー制で受付ております。このモデルはまず木材屋さんで”真黒”を見つけるところから一苦労です。と神田さんは言われてました。笑
オーダー頂いて2~3ヶ月後に納品予定です。
明日から店頭にてサンプルありますので、お気軽にご試着、またご相談下さい。
¥200,000(220,000)
strips st
13:00-19:00(closed wednesday)